2025.08.19
BCAAの正しい飲み方とは?
タイミング・量・注意点を分かりやすく説明します!

筋力トレーニングやスポーツに取り組む中で、「BCAA」という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。パフォーマンス向上やリカバリー促進など、様々な効果が期待されるBCAAですが、「いつ、どのくらい、どのように飲むのが効果的なの?」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、BCAAの基本的な知識から、具体的な飲み方、摂取タイミング、適切な量、さらにはプロテインやEAAとの違いに至るまで、網羅的に解説します。この記事を読んで、トレーニング効果を最大限に高めましょう。
BCAAとは?
この章では、BCAAの基本的な情報について解説します。BCAAを効果的に活用するためにも、まずは基本をしっかりと押さえておきましょう。
BCAAを構成する3つの必須アミノ酸
BCAAとは、分岐鎖アミノ酸(Branched Chain Amino Acid)の略称で、具体的にはバリン、ロイシン、イソロイシンの3つのアミノ酸を指します。これらは体内では合成することができないため「必須アミノ酸」に分類され、食事やサプリメントから摂取する必要があります。特にロイシンは、筋肉の合成において重要な役割を果たすことが知られています。
BCAAに期待される主な効果
BCAAは、必須アミノ酸の中でも運動時のエネルギー代謝や筋たんぱく質の維持に深く関わる成分です。運動中には筋肉で直接エネルギー源として利用され、クエン酸回路におけるエネルギー産生にも寄与することで、持久系や高強度の運動時に効率的な燃料供給を支え、パフォーマンスの持続に貢献します。また、筋たんぱく質の合成を促進し、分解を抑制する作用もあり、特にトレーニング後の摂取は修復や成長のサポートにつながります。さらにBCAAを摂取すると、脳内で疲労感を引き起こすセロトニンの生成が抑えられ、同じ運動強度でも疲れにくく感じられることが報告されています。こうした働きから、運動前や試合のハーフタイムにBCAAを補給することは、運動パフォーマンスの維持や向上を目指すうえで有効な手段のひとつと考えられます。
ただし、これらの効果には個人差があり、BCAAの摂取だけで全てが解決するわけではありません。バランスの取れた食事や適切なトレーニングと組み合わせることが重要です。(*1)(*2)
BCAAとプロテイン・EAAとの違い
BCAAとよく比較されるサプリメントに、プロテインやEAAがあります。それぞれの違いを理解し、目的に応じて使い分けることが大切です。
BCAA:「瞬発的サポート」:運動中のエネルギー産生や集中力維持、筋分解抑制
BCAAはバリン・ロイシン・イソロイシンの3種類に特化しており、吸収スピードが速いのが特徴です。運動直前や運動中などの摂取で、運動中のエネルギー補給、疲労軽減、集中力の維持や筋分解抑制が期待できます。
EAA:「筋肉合成の直接材料」:筋肉を作るための即効性のある全必須アミノ酸
EAAは必須アミノ酸(Essential Amino Acids)の略で、BCAAを含む9種類の必須アミノ酸全てを指します。必須アミノ酸を一度に補給できるため、筋肉合成の材料として有効です。ただし、筋肉肥大を目指す場合は、EAAだけでなく、非必須アミノ酸も含み、かつ吸収がゆるやかで長時間にわたり供給できるプロテインなどからのたんぱく質摂取も組み合わせることが重要です。
プロテイン:「総合栄養補給」:日常的なたんぱく質源、長時間の材料供給
プロテインはタンパク質のことで、体内でアミノ酸に分解されてから吸収されます。筋肉の材料となる全てのアミノ酸(必須・非必須アミノ酸)をバランスよく、長時間にわたり補給でき、満腹感が持続しやすく間食や置き換え、睡眠前の摂取も有効です。
▼ BCAA・EAA・プロテインの特徴比較
項目 | BCAA (分岐鎖 アミノ酸) |
EAA (必須 アミノ酸9種) |
プロテイン (たんぱく質) |
---|---|---|---|
主な 成分 |
ロイシン・ イソロイシン・ バリン |
必須アミノ酸 9種すべて |
必須+ 非必須 アミノ酸 すべて (ペプチド/ たんぱく質) |
目的 | エネルギー 補給、 筋分解抑制、 集中力維持、 持続力 |
筋肉合成 促進、 たんぱく質 不足補完 |
日常の たんぱく質 補給、 筋肉合成 |
吸収 速度 |
速い (15〜30分) |
速い (15〜30分) |
中〜速 (30〜120分) ※種類により 異なる |
摂取 タイミング |
運動中・ 運動前(後) |
運動前後・ 食間 |
食後・間食・ 運動後・ 就寝前 |
アミノ酸 スコア |
― | 100 (設計による) |
動物性は ほぼ100 |
BCAAの効果を高める飲み方のポイント
BCAAは、ただ摂取すれば良いというものではありません。その効果を最大限に引き出すためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。ここでは、BCAAをより効果的に摂取するための「タイミング」「量」「飲み方」について詳しく解説します。
摂取タイミング:いつ飲むのがベストか?
BCAAを摂取するタイミングとして推奨されるのは、目的によりますが、主に「運動前」「運動中」「運動後」そして「起床時」です。
特に運動約30分前に摂取すると、血中アミノ酸濃度が高まり、運動中のエネルギー供給や筋肉の分解抑制に役立つとされています。運動中にこまめに摂取することで、長時間の運動でもエネルギーレベルを維持し、パフォーマンスの低下を防ぐサポートが期待できます。


摂取量:どれくらいの量を摂るべきか?
BCAAの適切な摂取量は、体重や運動強度、目的によって異なりますが、一般的には1回あたり5g~10g程度、1日の合計で10g~15g程度が目安とされています。BCAAを2,000mg(2g)以上摂取することで血中濃度が確実に上昇し、その効果が期待できるとされています。
特にトレーニングを行う際は、1回あたり2g以上のBCAAを摂取することが推奨されています。過剰摂取は内臓に負担をかける可能性もあるため、一度に大量に摂取するのではなく、数回に分けて摂取するのが理想的です。
飲み方の種類:水以外で割っても良い?
BCAAはパウダータイプが多く、水やスポーツドリンクに溶かして飲むのが一般的です。水で割るのが最もシンプルですが、味付きのBCAAであればそのままでも美味しく飲めます。
スポーツドリンクで割る場合は、糖質も同時に補給できるため、運動中のエネルギー補給としては効果的です。ただし、カロリーが気になる方は糖質量に注意が必要です。
シーン別 BCAAの具体的な摂取タイミング
BCAAの効果を最大限に引き出すためには、摂取する「シーン」に応じたタイミングが重要です。筋力トレーニング、持久系運動、日常生活における起床時やダイエット中など、それぞれの状況に合わせて最適な摂取タイミングと、その理由について解説します。 (*3)
筋力トレーニング:運動前・中・後の活用法
筋力トレーニングを行う際には、BCAAを運動の前後および最中に摂取することが推奨されます。
トレーニング開始30分前にBCAAを5g程度摂取することで、血中アミノ酸濃度を高め、トレーニング中のエネルギー源として利用されやすくなります。また、筋肉の分解を抑える効果も期待できます。
トレーニング中は、BCAAを溶かしたドリンクを少量ずつこまめに補給することで、エネルギーを持続させ、集中力の維持にも繋がると言われています。特に1時間を超えるような長時間のトレーニングでは有効です。
トレーニング直後(30分以内)は「ゴールデンタイム」と呼ばれ、筋肉の修復と成長が活発になるタイミングです。BCAAを5g程度摂取することで、筋肉の回復をサポートし、筋タンパク質の合成を促進する効果が期待されます。アミノ酸スコア100のプロテインと併用する場合は、吸収の速いBCAAを先に飲み、少し時間を置いてからプロテインを摂取するのがおすすめです。筋肉増大が目的の場合は、運動後はBCAAを含む必須アミノ酸EAA、またはプロテインをとるのがよいでしょう。持久系運動:パフォーマンス維持のために運動前・中
マラソンやトライアスロン、長距離サイクリングなどの持久系運動においても、BCAAは重要な役割を果たします。長時間の運動では、エネルギー源として糖質だけでなく、体内のアミノ酸も利用されます。運動開始30分前にBCAAを摂取することで、運動中のエネルギー源としてBCAAが利用されやすくなり、筋肉の分解を抑えることに繋がります。
運動中は、BCAAを水分と一緒に定期的に補給することが推奨されます。これにより、エネルギー切れを防ぎ、パフォーマンスの維持を助けると考えられています。特に2時間を超えるような運動では、BCAAの補給が効果的です。
もちろん運動後にもBCAAを摂取することで、使われた筋肉の回復をサポートし、疲労の軽減にも役立つでしょう。起床時:筋肉の分解を抑えるために
睡眠中は長時間にわたり栄養が補給されないため、身体はエネルギーを確保しようとして筋肉を分解しやすい状態(カタボリック)になっています。
起床直後にBCAAを5g程度摂取することで、血中のアミノ酸濃度を迅速に高め、この筋肉の分解を抑制する効果が期待できます。特に空腹時には吸収が速いため、効率的に体内に取り込まれます。朝食を摂るまでの間にBCAAを補給することは、筋肉量を維持したい方にとって有効な手段の一つと言えるでしょう。ダイエット中:栄養補給のサポートとして
ダイエット中は食事制限によって摂取カロリーを抑えることが多く、それに伴いタンパク質やアミノ酸の摂取量も不足しがちです。タンパク質が不足すると筋肉量が減少しやすくなり、基礎代謝の低下に繋がる可能性があります。
BCAAは低カロリーでありながら、筋肉の維持に必要なアミノ酸を補給できるため、ダイエット中の栄養サポートとして役立ちます。食事からのタンパク質摂取を基本としつつ、トレーニング前後や間食などにBCAAを取り入れることで、筋肉量の減少を抑えながら健康的なダイエットをサポートすることが期待できます。ただし、BCAA自体に直接的な脂肪燃焼効果があるわけではないため、バランスの取れた食事と適度な運動が基本です。
BCAA摂取における注意点
BCAAは多くのトレーニーにとって有益なサプリメントですが、摂取する際にはいくつかの注意点があります。過剰摂取による影響や、体質に合わない場合の対処法、そして質の良い製品の選び方について理解しておくことは、安全かつ効果的にBCAAを活用するために非常に重要です。
過剰摂取による影響はある?
BCAAは基本的に安全性の高い食品成分とされていますが、過剰に摂取するといくつかの問題を引き起こす可能性があります。
最も一般的なのは、消化器系の不調です。一度に大量のBCAAを摂取すると、お腹が緩くなったり、腹痛を感じたりすることがあります。これは、腸内のアミノ酸濃度が急激に高まることで、浸透圧性の下痢が引き起こされるためと考えられます。長期的には腎臓に負担をかけるリスクもゼロではありません。製品に記載されている推奨量を守り、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。
体質に合わない場合の対処法
稀にBCAAが体質に合わない方もいます。摂取後に体調不良(吐き気、頭痛、皮膚のかゆみなど)を感じた場合は、すぐに使用を中止し、必要であれば医師に相談してください。
アレルギー体質の方や、特定の疾患で治療中の方、妊娠中・授乳中の方は、使用前に必ず医師や専門家に相談するようにしましょう。
品質の良いBCAAの選び方
BCAA製品は数多く販売されており、どれを選べば良いか迷うこともあるでしょう。
まず、成分表示を確認しましょう。目的に応じたBCAAの効果を高める成分配合かどうか、また商品を安価にするために採用している原料は体に負担がないとはいいきれないため、そういった原料が使われていないかを意識するのも良い選択です。
信頼できるメーカーの製品を選ぶことも重要です。製造管理基準(GMP認定工場で製造されているかなど)や、第三者機関による品質検査が行われているかなどを確認すると良いでしょう。
まとめ
BCAAは、バリン・ロイシン・イソロイシンという3つの必須アミノ酸の総称であり、運動時のエネルギー源、筋肉の合成促進や分解抑制など、トレーニングを行う上で様々なメリットが期待できる成分です。
プロテインやEAAとの違いを理解し、ご自身の目的やシーンに合わせて使い分けることが重要です。また、過剰摂取を避け、品質の良い製品を選び、バランスの取れた食事と適切なトレーニングと組み合わせることで、BCAAはあなたの目標達成を力強くサポートしてくれるでしょう。
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―― 本品は医薬品ではありません。疾病をお持ちの方、妊娠・授乳中の方は医師にご相談のうえご検討ください。
▼引用元
(*1)・Cheng, I-S.-H., et al. (2016). The supplementation of branched-chain amino acids, arginine, and citrulline improves endurance exercise performance in two consecutive days. Journal of Sports Science and Medicine, 15(3), 509–515. (外部リンク)
(*2)山下司、石堂一巳、柳澤 幸夫「分枝アミノ酸摂取の有無が運動負荷中の筋疲労に及ぼす影響」103
(*3)鈴木良雄「スポーツにおけるアミノ酸の使用法とその効果」Juntendo Medical Journal